鉄鋼の長男 日本製鉄(5401)を知る

企業

日本最大手の鉄鋼メーカーであり、粗鋼生産量において世界3位のスーパーストロング企業の日本製鉄について少し調べてみようと思います。

分析ライオン
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鋼セクター1位である日本製鉄。高配当であり、今年に入ってから株価も一気に上がったからみんなが注目している銘柄だよね。

高配当株の選ぶべき基準でもどこを見たら良いか伝えてあるけど、今回はしっかり分析してみるよ!

日本製鉄ってどんな会社?

NIPPON STEEL

日本製鉄は、日本最大の鉄鋼メーカーです。2012年10月に、新日本製鐵と住友金属工業の経営統合により誕生しました。
主力事業は、鉄鋼製品の製造と販売です。鉄鋼製品には、鋼板、鋼管、形鋼、建材、機械部品などがあり、自動車、造船、建築、機械などの産業に広く利用されています。

分析ライオン
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Reinforz Insightが発表した世界の鉄鋼会社の時価総額ランキングだと日本製鉄は2位にランクインされてるすごい企業なんだよ。

株価

週足で見る2020年に857円だったこともある株価が今年に入って3,816円の高値をつけ3年で約4倍の位置に推移しています。11月23日時点で3,469円と年内高値を更新を十分狙える位置にいますが、今後の株価を予想する上でもう少し日本製鉄を深掘りしていきたいと思います。

業績

2014年からの10年間業績と2024年3月期連結業績予想が下記の通りです。

売上売上高純利益営業利益純利益
2014.035,516,180755,872298,390242,753
2015.035,610,030808,248349,510214,293
2016.034,907,429619,043167,731145,419
2017.034,632,890567,111114,202130,946
2018.035,712,965764,082288,700180,832
2019.036,177,947786,453265,111251,169
2020.035,921,525609,158-406,119-431,513
2021.034,829,272565,33211,381-32,432
2022.036,808,8901,221,559840,901637,321
2023.037,975,5861,293,557883,646694,016
2024.03
会社予想
9,000,000420,000
(百万円)

売上はコロナ期に減少するも2022年からのリカバリーが過去と比較しても飛躍的に伸びているのがわかります。ただ連結業績の会社予想がだと売上は9兆と続伸しているにも関わらず、純利益は4,200億と前年度より大分落ち込んでいるのが気になります。

11月1日に発表された決算短信と決算説明資料によると第2四半期までの純利益が既に3,002億と前期と比較すると19.4%と縮小はしているが、併せて連結最終利益が4,000億から4,200億に上方修正されたので最終的にはさらに上方修正されるかもしれませんね。

「在庫評価差等」が上期に-48億だったのが通気では-1,000億になっております。この「在庫評価差等」とは以前に仕入れてある原料が会計上の原料単価を引き下げることによる損失です。

2021・2022の資源インフレ、ウクライナ進行影響による減量エネルギー価格の大幅な高騰から、2023年度に調整局面に入ったためで一過性の損益と説明されているので今期には影響あるが来期以降はそこまで気にしなくて良さそうです。
また2021年、2022年は在庫評価差によって大きく利益が伸びました。将来的にもエネルギー価格によって業績が大きく変わるというこも覚えておく必要があります。

PERとPBR

PER 7.4 倍
PBR 0.7倍
MIX係数 5.2倍

PERの目安が15倍
PBRの目安が1倍
MIX係数の目安が22.5
なのでとても割安と判断される数字になっています。

分析ライオン
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MIX指数とは純資産と当期純利益の両方で株価の割安性を測定する指標なんだよ。
ミックス係数は PBR × PER で計算されるんだ。

ちなみに鉄鋼セクターのMIX係数の年別推移は
2018年 35.3
2019年 16.2
2020年 5.8
2021年 9.4
2022年 4.9
ここ数年は鉄鋼セクター自体が割安の位置にいることが分かります。

同セクターの企業とも比較してみましょう。

5401
日本製鉄
5406
神戸製鋼所
5411
JFEHD
PER7.45.77.4
PBR0.70.70.6
MIX指数5.183.994.44
2023年11月22日時点

鉄鋼セクター1位〜3位の企業も一般的な目安と比較すると、とても割安な数字になっています。神戸製鋼所が一つ頭が抜けて割安ですね。
このセクター自体が近年の成長に株価が追いついていないのか、将来性が不安だと思われているのかもしれません。

配当

配当金

2024年3月期の日本製鉄の配当は、1株あたり150円以上(うち、中間配当は75円)を予定しています。これは、前期の配当(1株あたり180円)から30円減額となります。

150円配当としても、11月24日時点の株価3,469円で購入した場合配当利回りは4.32%と十分高配当です。
100株購入した場合、346,900円に対して15,000円の配当金が得られます。

配当性向

日本製鉄は、2022年3月期に連結配当性向30%程度を目安とする配当方針を発表していますので、2024年3月1株当たり当期利益456円から計算するに30%だと136円なので増配は期待できないかもしれないですね。

決算説明資料にもありますが予想で配当性向32.9%となっております。

19年度、20年度で配当が10円だったこともあり、決して安定して配当を出す企業ではありませんが、配当性向30%を目安と公言していますので、業績が良い限りは今後も配当が継続、そして増配される可能性が高いです。
まずは2023年度の見通しである当期利益4200億円を超えられるかに注目です。

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