なんだかんだで11月ももう少しで終わり、年の瀬も近づいて参りました。
米国金利が少しづつ下がってきて、日本の金利が上がってくると予想され、来年にかけて円高ドル安に向かうと思われます。
そうなると今までは米国に投資しておけば良かったものが為替で不利になるので、これから円高に向かうであろう日本に資金が集まってくる。と一つのシナリオが見えてきます。
日本で高配当株が人気ですが、これから海外からの資金流入、そして新NISAが始まるとより株高が見込まれるでしょう。そう信じたいです。今残っている高配当株も減りつつありますがその中でも今後値上がりもするであろう高配当株を今のうちにご紹介したいと思います。
今回新たにDOEという指標が出てきますが
DOEは、Dividend on equityの略で、株主資本配当率とも呼ばれます。企業が株主資本に対してどの程度の利益配分を行っているかを示す指標です。
DOEは、以下の計算式で求められます。
DOE = 配当総額 / 純資産
DOEが高い企業は、株主に対する利益配分に積極的な企業と言えます。一方、DOEが低い企業は、利益を内部留保に回す傾向にある企業と言えます。
DOEは、配当投資を行う際に重視される指標の1つです。DOEが高い企業は、配当収入を期待できるため、投資対象として検討される傾向にあります。
あおぞら銀行(8304)
2008年に、日本政策投資銀行と東京スター銀行が合併して誕生しました。創業以来、コンパクトな規模を活かした高度な専門性と中立性を強みに、顧客のニーズに応じた金融サービスを提供してきました。
ユニークで専門性の高い金融サービスを提供しています。例えば、事業承継や海外進出支援、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援などの分野で、高い専門性を有しています。また、専門性の高い人材を採用・育成しており、顧客のニーズに応じたサービスを提供をしています。
投資指標
株価 = 3,057円
セクター : 銀行
PER = 14.8倍
PBR = 0.8倍
MIX指数 11.84
配当金情報
配当利回り 5.04%(2023年11月28日時点)
配当金予想 154円
配当性向 74.9%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 156円 | 50.0% | 4.3% |
2021.03 | 124円 | 49.9% | 2.9% |
2022.03 | 149円 | 49.7% | 3.5% |
2023.03 | 154円 | 206.3% | 4.1% |
2024.03 会社予想 | 154円 | 74.9% |
2022年度はEPS(1株当たり純利益)が前期比で4分の1くらいになったから配当性向がかなり高くなっているね。会社予想だと今期は大幅に改善される予想で配当性向70%程度になるんじゃないかな。
それでも前期EPSが大きく落ちたのに減配しなかったのは株主還元の想いが強いんだろうね。
LIXIL(5938)
LIXILは、世界150カ国以上に製品を輸出しており、グローバルな事業展開をしています。また、環境に配慮した製品の開発・販売にも積極的に取り組んでおり、主力事業は、建材・設備機器の製造・販売およびその関連サービス業です。建材・設備機器には、窓、ドア、キッチン、浴室、トイレ、洗面化粧台、エクステリア、タイルなどがあり、住宅のあらゆる部分をカバーしています。
世界150カ国以上に製品を輸出しており、グローバルな事業展開をしています。また、環境に配慮した製品の開発・販売にも積極的に取り組んでおります。
LIXILは、日本の住まいと暮らしを支える重要な企業です。今後も、さらなる成長と発展を目指して、事業を展開していくと予想されます。
投資指標
株価 = 1,797円
セクター : 金属
PER = 46.9倍
PBR = 0.8倍
MIX指数 37.5
配当金情報
配当利回り 5.01%(2023年11月28日時点)
配当金予想 90円
配当性向 234.9%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 70円 | 162.2% | 4.0% |
2021.03 | 75円 | 65.9% | 3.9% |
2022.03 | 80円 | 50.9% | 4.0% |
2023.03 | 90円 | 161.6% | 4.1% |
2024.03 会社予想 | 90円 | 234.9% |
配当性向はかなり高すぎて怖さもありますが、なんと減配無し年数10年と確かな実績を持っております。
神戸製鋼所(5406)
1881年に創業された、日本最古の鉄鋼メーカーで主力事業は、鉄鋼製品の製造・販売です。鉄鋼製品には、鋼板、鋼管、形鋼、建材、機械部品などがあり、自動車、造船、建築、機械などの産業に広く利用されています。
また、環境に配慮した事業にも取り組んでいます。2023年3月期には、再生可能エネルギーの利用や、CO2排出量の削減などの取り組みにより、環境価値の創出に貢献しました。
投資指標
株価 = 1,780円
セクター : 鋼鉄
PER = 5.9倍
PBR = 0.7倍
MIX指数 4.13
配当金情報
配当利回り 5.06%(2023年11月28日時点)
配当金予想 90円
配当性向 29.6%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 0円 | 0% | 0.0% |
2021.03 | 10円 | 15.6% | 0.5% |
2022.03 | 40円 | 26.3% | 1.9% |
2023.03 | 90円 | 21.8% | 1.7% |
2024.03 会社予想 | 90円 | 29.6% |
最近では今年の2月より発電所の4号機が稼働を始め、電力事業にも力を入れている神戸製鋼所。配当性向もかなり低く、余裕がありそうです。DOEを見てももっと投資家に利益を還元していけば株価も上がり、PBR改善に繋がるのではないでしょうか。個人的には増配を期待しています!
SBIホールディングス(8473)
1999年に、ソフトバンクと住友信託銀行が共同出資して設立されました。主な子会社には、SBI証券、住信SBIネット銀行、SBI新生銀行、SBI生命、SBI損保などがあり、金融・保険・証券・IT・ヘルスケアなど幅広い分野で事業を展開しています。
また、ベンチャー企業への投資・育成にも積極的に取り組んでいます。2023年3月期には、SBIグループ全体で、ベンチャー企業への投資額は1,000億円を超えました。
SBIホールディングスは、日本の金融業界をリードする企業として、今後もさらなる成長が期待されるでしょう。
投資指標
株価 = 3,241円
セクター : 証券
PER = 11.7倍
PBR = 0.8倍
MIX指数 9.36
配当金情報
配当利回り 4.63%(2023年11月28日時点)
配当金予想 150円
配当性向 30.6%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 100円 | 61.6% | 5.1% |
2021.03 | 120円 | 36.2% | 5.2% |
2022.03 | 150円 | 10.0% | 4.0% |
2023.03 | 150円 | 116.7% | 4.0% |
2024.03 予想 | 150円 | 30.6% |
こちらも減配無し年数が10年と着実な実績があります。ただSBIホールディングスが「当面の間は金融サービス事業において子会社等株式売却益などの特殊要因を除いた税引前利益の30%程度を目安」と宣言しているため、金融サービスの利益を見ないといけません。12月より株購入手数料無料かなども始まりどこまで影響するのか、また、第2四半期での金融サービス事業がかなり厳しい状況だったことも不安要素ではありますね。
SOMPOHD(8630)
2010年に、損害保険ジャパン、日本興亜損害保険、ニッセイ同和損害保険の3社が合併して誕生し、主な子会社には、損害保険ジャパン、日本興亜損害保険、ニッセイ同和損害保険、SOMPOひまわり生命保険、SOMPOひまわり銀行、SOMPOヘルスケアなどがあり、損害保険・生命保険・銀行・ヘルスケアなど幅広い分野で事業を展開しています。
また、海外事業にも積極的に取り組んでいます。2023年3月期には、海外事業の売上高は、前期比15%増となり日本の金融業界をリードする企業として、今後もさらなる成長が期待されます。
投資指標
株価 = 6,719円
セクター : 保険
PER = 8.4倍
PBR = 0.9倍
MIX指数 7.56
配当金情報
配当利回り 4.46%(2023年11月28日時点)
配当金予想 300円
配当性向 37.6%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 150円 | 44.6% | 3.4% |
2021.03 | 170円 | 42.4% | 3.0% |
2022.03 | 210円 | 32.0% | 3.6% |
2023.03 | 260円 | 95.0% | 4.7% |
2024.03 会社予想 | 300円 | 37.4% |
SOMPOHDは連続10年で増配しており、しかもその10年間で配当金額が5倍にアップしているよ。伸び率がすごいね!
シチズン時計(7762)
1886年に創業され、日本を代表する時計メーカーの1つで、主力製品は、腕時計、置時計、目覚まし時計、掛け時計、電卓などです。腕時計では、光発電技術「エコ・ドライブ」や、電波時計技術「エコ・ドライブ電波」などを搭載したモデルを展開しています。
また、海外事業にも積極的に取り組んでいます。2023年3月期には、海外事業の売上高は、前期比10%増となりました。
シチズン時計は、今後も、独自の技術を活用した製品の開発・製造・販売や、海外事業のさらなる拡大を推進し、成長を続けていくと予想されます。
投資指標
株価 = 860円
セクター : 精密機器
PER = 9.99倍
PBR = 0.9倍
MIX指数 8.91
配当金情報
配当利回り 4.65%(2023年11月28日時点)
配当金予想 40円
配当性向 46.4%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 12円 | -22.5% | 1.7% |
2021.03 | 5円 | -6.2% | 0.8% |
2022.03 | 18円 | 24.3% | 2.3% |
2023.03 | 34円 | 40.3% | 3.9% |
2024.03 会社予想 | 40円 | 46.4% |
利益がマイナスの時も無配にせずに少しでも株主に還元したいという想いが伝わりますね。近年でDOEの値も上がってきてるので利益配分に積極的になってきているのが見て取れますね。
双日(2768)
投資指標
株価 = 3,370円
セクター : 卸売
PER = 7.9倍
PBR = 0.8倍
MIX指数 6.6
配当金情報
配当利回り 3.86%(2023年11月28日時点)
配当金予想 130円
配当性向 30.2%(2024年3月予想)
配当履歴
配当金 | 配当性向 | DOE | |
---|---|---|---|
2020.03 | 85円 | 34.1% | 3.6% |
2021.03 | 50円 | 44.4% | 1.9% |
2022.03 | 106円 | 29.7% | 3.4% |
2023.03 | 130円 | 27.0% | 3.6% |
2024.03 会社予想 | 130円 | 30.2% |
ちょうど本日、11月28日に中期経営計画が発表されました。
その中の一つの株主還元方針の内容が「調整後DOE4.5%」「累進配当」を基本方針とすると記載されており、株価が8.46%も急騰しました。このままいけば150円くらいの配当が見込まれるでしょうか。
このように株主還元の方針を宣言してくれるととても嬉しいですね!
まとめ
配当利回り | 配当性向 | MIX指数 | |
---|---|---|---|
あおぞら銀行 | 5.04% | 74.9% | 11.84 |
LIXIL | 5.01% | 234.9% | 37.5 |
神戸製鋼所 | 5.06% | 29.6% | 4.13 |
SBIホールディングス | 4.63% | 30.6% | 9.36 |
SOMPOHD | 4.46% | 37.6% | 7.56 |
シチズン時計 | 4.65% | 46.4% | 8.91 |
双日 | 3.86% | 30.2% | 6.6 |
業績まで深掘りもしてないですし、全て業種が違う銘柄を比較したので、判断しづらいところもありますが、まだ狙える高配当株をまとめてみました。
中でも「神戸製鋼所」は伸び代があるといいますか、もっと株主還元できる余裕はありそうです。そして「SOMPOHD」は近年の増配率は目を見張るものがあり、今後も期待できそうです。そして「双日」は本日発表があった中間経営計画でもあるように株主に積極的に還元することを明記されたのはとても素晴らしいです。今後はこのような企業がどんどん増えていくと見られますので
・業績が右肩上がりの企業
・配当を出し続けている実績、増やしている実績がありそうな企業
・配当を出せる余裕がありそうな企業
を今後も探していきたいと思います。